今さら聞けないモゲトン剤の特徴と使い方。藻類発生についての原因・基礎知識について

地域にもよりますが5月下旬~6月上旬は、関東の場合だと田植が一通り落ち着いてきた頃合いです。

天候状況などによっては早くから発生が目立つ時もありますが、アオミドロ等の藻類が目立ってきます。




この田んぼは稲を作っているのかアオミドロを作っているのかわからない!なんていう田んぼもチラホラ………

放置してしまうと十分な光合成が得られず稲の生育にも悪いのです。

除草剤の効果が十分発揮できない場合や、薬効が切れてくると雑草も発生します。
中後期剤を入れて雑草対策をしなければならない時に藻類が発生していると、除草剤を散布しても十分な効果が発揮されませんし、無駄になってしまいます。

そこで使わざるを得なくなってくる薬剤が「モゲトン剤」です!

今回は、今さら聞けないモゲトン剤についての特徴・基礎知識と、藻類発生の原因・基礎知識について、メーカーさんの資料を基にQ&A形式で書いていこうと思います。


モゲトン剤の特徴・基礎知識について

メーカーさんの資料を基に、Q&A形式で書いていきます。

Q:モゲトン粒で効果のある草種は?
A:モゲトン粒は、ウキクサ・アオミドロ・表層はく離・ヒルムシロ・ウリカワの専用除草剤です。

Q:モゲトン粒剤の色は何色?
A:オレンジ色です。

Q:モゲトン剤は、藻類や表層はく離に対してどのように作用するか?
A:光合成を阻害する事で速効的な効果が表れます。

Q:散布に適した気象条件は?
A:快晴の日を選んで、散布後4日程度は良い天候が続くのが望ましいです。

Q:モゲトン剤の効果が一番上がる散布時間帯は?
A:快晴の日の朝散布が最も効果的。

Q:快晴の日の朝に散布すると、どの位で効果が表れるか?
A:半日~1日で効果が表れます(藻類が枯れます)。

Q:モゲトン剤の効果が遅く表れる時の天候は?
A:曇天日の場合は、藻類の光合成が鈍る為、2~3日で効果が表れます。

Q:田植した日をゼロ日とした場合、モゲトン剤は前後何日の間隔をあければ良いか?
A:±3日あけて下さい(-3日:効果が半減する日数、+3日:根の活着までの日数)

Q:モゲトン剤の雑草に対する効果は?
A:モゲトン剤を処理する事で、田面がオレンジ色になっている間は雑草を枯らす力はありませんが、雑草の生育を抑制する効果があります。

Q:水稲除草剤処理前のモゲトン剤散布タイミングは?
A:2~3日前が効果的です。藻類を枯らしてから出ないと除草剤の効果が十分発揮されません。

Q:モゲトン剤と水田除草剤は一緒に散布しても良いか?
A:お勧めしません。除草剤の効果を充分発揮させる為にも、先にモゲトン剤で藻類を枯らしてから除草剤を使うようにして下さい。

Q:モゲトンジャンボ剤を使ったらうまく効果を発揮しなかった。感がえられる原因は?
A:藻類多発による拡散不十分が原因です。モゲトン剤の成分は一般的な水稲除草剤の成分と比較すると移動が少ないといった特徴が有ります。

Q:モゲトンジャンボ剤を効果的に使用する為の対策は?
A:水口から水を流入させながら使用して下さい。水の流入とともにモゲトン剤の成分が広がりますので、水口から水尻までモゲトンの成分が広がった頃を目安に水を止めます。
藻類多発条件下の場合は、モゲトン粒剤を処理した方がトラブルは少ないです。
メーカーチラシにも詳細が書かれていますので参考にして下さい。

Q:モゲトン粒剤・モゲトンジャンボ剤は薬害が出るか?
A:稲全体が水没した場合、葉が白くなる薬害が現れます。

Q:藻類専用(枯らす)の除草剤成分は他にあるか?
A:藻類専門の水稲除草剤成分はモゲトン剤の成分(ACN)のみです。

Q:モゲトン剤の成分が入った水稲除草剤はあるか?
A:初期除草剤として、アークエース粒剤(カネショウ)、クリアホープフロアブル(科研)があります。


初期除草剤の成分スペクトラム(あくまで参考)の過去記事でもACNについては紹介していますので、関心のある方はご参照下さい。

ジメタメトリンやピラクロニル等、抑草効果が期待できる除草剤成分はいくつか有りますが、枯らすとなるとモゲトン剤の成分に勝る物はありません。

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藻類発生の原因・基礎知識について

Q:藻類発生の適温はどのくらい?
A:18℃~25℃くらいです。

Q:地下水の場合の温度はどのくらい?
A:16℃~18℃くらいです。

Q:藻類発生に最も影響する肥料条件は?
A:P(リン酸)が多く、次にN(窒素)が多い圃場ほど発生しやすいです。
(P2:N1)他土中の有機物によっても影響します。

Q:水中にN(窒素)だけ多い場合は、藻類は増加するか?
A:増加が促進されます。

Q:水中にP(リン酸)だけ多い場合は、藻類は増加するか?
A:増殖には関係しません。

Q:アオミドロ・表層はく離は、日中になると田面に浮上するか?
A:光合成により、表層はく離上に酸素(気泡)が発生するので、日射で膨張する為浮上します。

Q:雨が降ると藻類や表層はく離は水面に現れないのはなぜか?
A:降雨で水面がたたかれて、その振動で酸素(気泡)が空気中に抜ける為です。

Q:天候が良いと藻類はなぜ発生が盛んになるのか?
A:藻類が光合成を盛んに行うので、活発に成長する為です。

Q:藻類発生が多い時に影響を受けやすい(相性が悪い)水稲除草剤の剤型は?
A:ジャンボ剤やフロアブル剤は表層を拡散しながら徐々に成分が沈殿していく為、藻類が発生していると拡散不良の原因となり、効果が不安定になる原因となります。
部分的な薬害を生じる恐れもありますので、これらの水稲除草剤を使う際は、藻類の駆除を行ってから使うようにして下さい。
但し、ここで記載している内容は製剤相性の問題であって、粒剤なら問題なく除草効果を発揮するというわけではありません。
粒剤利用であっても藻類を駆除してから使うようにして下さい。

Q:藻類や表層はく離の発生による稲への影響は?
A:水温の低下(2~3℃)によって「生育の遅れ」や「分けつ」に影響する事があります。
稲の押し倒しや根の浮き上がり等により収穫量にも影響(減収)します。



まとめ

今回は、モゲトン剤についての特徴・基礎知識と、藻類発生の原因・基礎知識について紹介させて頂きました。

藻類は圃場によっても施肥肥料等によっても発生の具合が変わってきますが、発生しやすい圃場は、アークエース等の初期剤を使って対処しましょう。

5月連休中に植えるような作型の場合、ACN剤を初期に使用しておくと、目に見えない藻類のあかちゃんを先に叩く事ができる為、田植してからの藻類の多発を防ぐ事が出来るのでお勧めです。


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