菌核病対策革命!?パレード20フロアブルがセル苗灌注登録拡大で使い勝手が更に向上!

大げさなタイトルですみません(汗)

今回は、日本農薬㈱の製品であるSDHI系統の殺菌剤である、パレード20フロアブルについて紹介していこうと思います。

FRACコードで見ると、パレード20フロアブルは「7グループ」に属します。

SDHI系統の殺菌剤は、主に灰色かび病やうどんこ病、菌核病を対象とした殺菌剤です。

古い薬剤から順に挙げると、カンタスDFから始まり、モンカットフロアブル、近年ですとアフェットフロアブルオルフィンフロアブルネクスターフロアブルケンジャフロアブル、果樹に特化した物だとパレード15フロアブルアクサーフロアブル、2020年度より販売予定のカナメフロアブルなどが有り、各メーカーで競い合っている為、同じ系統の薬剤がひしめき合っています。

私個人としては、主に葉菜類に限定するのであれば、予防+治療効果(浸達性+移行性+耐雨性)という観点で見ると、パレード20フロアブルとオルフィンフロアブルは近年発売されたSDHI系統の殺菌剤の中は、かなりお勧めできる一級品だと考えています。

果樹や果菜類については、そのれぞれの登録の内容であったり、浸透性や進達性の違いなどもある為、このページでのご紹介は差し控えますが、今回はパレード20フロアブルにスポットを当ててみたいと思います。


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パレード20フロアブルのおすすめポイント3要素について

パレード20フロアブルの大きな売込ポイント(特徴)としては、大きく3つあります。

①幅広い病害スペクトラムを有している(登録作物と登録病害の幅が広い)。

②効果持続性に優れている(耐雨性がある為、雨の影響を受けにくく、移行性と浸達性がある)。

③薬害リスクが極めて低く安心して使用できる(製剤によっては癖が有り、通常使用でも薬害に注意が必用な薬もある中で、そういった心配もなく自由度が高い。しかも収穫前日まで使える殺菌剤!)


生産現場で求められる要素は、ある程度カバーしていますよね?
特に薬害リスクが低いという点や前日まで使えるという点は、販売側にとっても使用者側にとっても利点です。

但し、関東圏にありがちな多種混用(4種、5種と何でもかんでも混用)でも安全という内容ではありませんので、その点だけは履き違えないようお願い致します。



パレード20フロアブルの有効成分や効果面について。

パレード20フロアブルの有効成分であるピラジンフルミドは、これまでの既存のSDHI系統の殺菌剤とは異なる「ピラジンカルボキサミド」という構造となっており、現時点で薬剤抵抗性等の発生も無く、優れた防除効果を発揮しています。

他のSDHI系統の薬剤で薬剤抵抗性が付いてしまっている作物に対しても非常に有効です。

但し、同じ系統薬剤の連用は抵抗性が付く原因になりますので、できるだけ系統を入れ替えたローテーション散布を行うよう配慮して下さい。



私は理系はとても弱い方なので、化学式を見せられても何ぞや!?となってしまうので、とりあえず薬品名だけ足しておきました。


パレードの有効成分が抑える病害ポイントとしてはこちら↓

上の画像は、病原菌と病害の発生サイクルです。

土壌などへ病原菌(糸状菌(カビ))が落下すると、子のう盤を形成します。そして風や降雨・散水などによりカビの胞子が飛散し植物表面へ付着すると、胞子発芽がします。
発芽した胞子は、栄養を取る為に菌糸を伸ばして植物体内へ侵入します。
栄養をとった胞子はやがて菌核を形成します。

パレードの有効成分は、このサイクル中の、子のう盤形成胞子の発芽菌糸伸長菌核形成の4カ所を阻害します。

発生させず、入れさせず、抑制するという感じですね。



パレード20フロアブルの病害スペクトラムについて

冒頭書いたように、SDHI系統の殺菌剤は、主に灰色かび病・うどんこ病・菌核病を対象とした殺菌剤です。

ですので、べと病や疫病、細菌類による病害等に対しては効果が有りません。
しかしながら、灰色かび病、うどんこ病、菌核病以外の病害についてもパレード20フロアブルは効果が有ります。

パレード20フロアブルの病害スペクトラム↓

効果が高い病害は◎
効果がある病害は〇
やや低いが効果ありは△
効果なしは×



セル苗灌注登録の拡大でパレード20フロアブルの使い勝手が更にアップ!

2019年度にパレード20FLは、レタス・非結球レタスのセル苗灌注登録を取りました。
100倍(育苗期後半から定植当日/1回)セルトレイ1箱に対して0.5L処理。

セル苗灌注する事で、初期感染しやすい下位葉を長く保護する事ができる為、本圃に移してから発生する菌核病を防ぎます。
有効成分が根から吸収され、植物体内に移行(葉先・新葉へ移行)する事で長期間の残効性を有します。

セル苗灌注の残効は40日以上有りますが、私個人としては、生産現場での使い方のブレも考慮すると、30日程度で見ておくのが無難だと思います。


2020年1月15日付けで、パレード20フロアブルは「はくさい・キャベツ」で追加の灌注登録の適用拡大を行いました。

≪拡大後の内容≫

はくさい
登録病害:菌核病
希釈倍数:100倍
使用液量:セルトレイまたはペーパーポット1枚当たり0.5L
使用方法:灌注
使用回数:1回以内

キャベツ
登録病害:菌核病
希釈倍数:100倍
使用液量:セルトレイまたはペーパーポット1枚当たり0.5L
使用方法:灌注
使用回数:1回以内

パレード20フロアブルの成分としての総使用回数は3回以内、灌注は1回以内となります。
菌核病に対する残効は、レタスと同様、約1カ月~1カ月半の見込みです。


2020年度以降、パレード20フロアブルは、ブロッコリー、ねぎについても同様にセル苗灌注の登録拡大を控えています。

セル苗灌注処理をする事で、厳寒期のトンネル展開が必要な作物は、菌核病の防除回数を減らす事ができます。

特にネギについては、12月~3月のトンネル掛された圃場での黒腐菌核病の発生が非常に問題となっている地域もありますので、これまでの防除体系が変わってくるかもしれません。

セル苗灌注の倍率を見て、1本当たりの小売単価を見て、「高くて使えないな!」と切り捨てるか、「本圃での防除回数が減らせるなら面白いな」と考えて少しだけ使ってみるかは人それぞれだと思いますが、一応、メーカーさんはかなりの試験事例を重ねて適用拡大をしていますので、お試しで使ってみるのは有りなんじゃなかろうかと私は思います。



まとめ

以上、パレード20フロアブルにスポットを当ててみました。

パレード20フロアブルは、SDHI系統の殺菌剤で、予防効果と治療効果をもつ殺菌剤です。
登録作物、登録病害も広く、収穫前日まで使える薬剤という事もあって、生産現場では非常に扱いやすい殺菌剤だと思います。

既存のSDHI剤は、現時点でセル苗灌注登録を持っていない事もあり、同系統の殺菌剤と比べて差別化ができます。
薬剤の安定性、安全性の高さから高倍率での灌注処理ができるのだと思いますが、今後のセル苗灌注作物の適用拡大により、より一層使い勝手が良くなる事でしょう。

関心が有りましたら使ってみて下さい。


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