水稲除草剤成分の雑草殺草スペクトラムについて③(テ~フ行)

さて、今回も水稲除草剤成分の雑草殺草スペクトラムについて紹介していこうと思います。
今回はテ~フ行の水稲除草剤成分の殺草スペクトラムについて紹介していこうと思います。

関心がありましたら別記事をご参照下さい。

前回同様、スペクトラム資料は一例となり、メーカーさん了承の資料ではありませんので、参考程度にご活用下さい。
成分量の大小や混合する製剤の組合せ、温度や土壌等の環境変化によって、製品自体の殺草スペクトラムは変わってきますしブレも出ます。

表記の空欄部分は未確認部分です。
SU剤については、「×」となっている部分もありますが、全く効果が無いという場合と、地域やエリアによっては活用できる場合もありますので、条件によっては△~〇といった圃場もあるでしょう。

一般的に水稲除草剤は1成分単体の製品は少なく、複数の成分との混合剤として販売されておりますので、一方の成分に弱い草種が有ったとしても、もう一方が補うという形をとっています。

成分スペクトラムはあくまで一例という形でご参照ください。



テフリルトリオンの雑草殺草スペクトラムについて



テフリルトリオンという除草剤成分は、現在のバイエルクロップサイエンス㈱の原体(AVH-301)でトリケトン系の除草成分です。

雑草の葉を白く枯らす作用がある為、「白化剤」と呼ばれます。

雑草に対する効果としては、一年生雑草のカヤツリグサ、コナギ、アゼナ類、オオアブノメ、ヘラオモダカ、クサネム、イボクサ、ホタルイ、多年生雑草のミズカヤツリ、ウリカワ、ヒルムシロなどに有効な除草成分です。

また、タカサブロウ、タウコギ、アメリカセンダングサ、アシカキ、エゾノサヤヌカグサなどの多年生イネ科雑草SU抵抗性雑草にも有効です。

テフリルトリオン、メソトリオン、ベンゾビシクロンの3つの成分は、一部の飼料用米や加工用米に対して激しい薬害(苗の枯死)を起こす事がわかっています。

「タカナリ」「おどろきもち」「モミロマン」「やまだわら」「とよめき」「オオナリ」「ソルトスター」「ハバタキ」「ミズホチカラ」「ルリアオバ」「華麗舞」「夢十色」「みなちから

上記の品種や、上記の品種を継承するような稲を作付けする場合は、「テフリルトリオン・メソトリオン・ベンゾビシクロン」を含む除草剤は活用しないようにして下さい。


テフリルトリオンを含有する水稲除草剤としては、

カウンシルコンプリート剤(テフリルトリオン+トリアファモン)
カチボシ剤(JA品 イプフェンカルバゾン+テフリルトリオン+ベンスルフロンメチル)
キマリテ剤(JA品 イプフェンカルバゾン+テフリルトリオン)
ゲットスター剤(JA品 テフリルトリオン+ピラクロニル)
コメット剤(JA品 テフリルトリオン+ピラクロニル+メタゾスルフロン)
シグナス剤(JA品 テフリルトリオン+フェントラザミド+メタゾスルフロン)
ビンワン剤(JA品 オキサジクロメホン+テフリルトリオン+ブロモブチド)
ボデーガード剤(JA品 テフリルトリオン+フェントラザミド)
ボデーガードプロ剤(JA品 テフリルトリオン+トリアファモン)
ルナクロス剤(2021年度発売予定 シクロピリモレート+テフリルトリオン)
レブラス剤(JA品中後期剤 ジメタメトリン+ダイムロン+テフリルトリオン+メタゾスルフロン)

などといった製品があります。
商人系品目のポッシブル剤は、2020年現在、メーカー販売が終了しており、流通在庫のみの状況となっています。



トリアファモンの雑草殺草スペクトラムについて


トリアファモンは、現在のバイエルクロップサイエンス㈱の作ったスルホンアニリド系の除草成分。

トリアファモンは、水稲に対して高い安全性を示し、ノビエ、一年生のカヤツリグサ雑草、イボクサ、多年生雑草のマツバイ、ホタルイ、ミズカヤツリ、ウリカワ、ヒルムシロ、オモダカ、クログワイ、コウキヤガラなどに対して高い除草効果を有します。
一方でコナギに対する効果は劣り、一年生の広葉雑草の中のキカシグサやヒメミソハギなど、効果が低い雑草もあります。

全体感でみ見ると、難防除雑草に対して高い除草効果と長い残効性を有します。

トリアファモンを含有する水稲除草剤としては、

イザナギ剤(トリアファモン+ベンゾビシクロン+ペントキサゾン)
カウンシルエナジー剤(トリアファモン+フェンキノトリオン+フェントラザミド)
カウンシルコンプリート剤(テフリルトリオン+トリアファモン)
カウントダウン剤(JA品 トリアファモン+フェンキノトリオン+フェントラザミド)
クサウェポン剤(2021年度発売予定 シクロピリモレート+トリアファモン+ピラゾレート)
ドリフ粒剤(エトキシスルフロン+クロメプロップ+トリアファモン+フェントラザミド)
ボデーガードプロ剤(JA品 テフリルトリオン+トリアファモン)

等といった製品があります。



ハロスルフロンメチルの雑草殺草スペクトラムについて


ハロスルフロンメチルは、日産化学㈱が開発したスルホニルウレア系の除草成分で、雑草の根部や幼芽部、茎葉基部より吸収される事で、雑草体内のアミノ酸(アセトラクテートシンターゼ)の阻害により成長を停止させ枯死させます。


ハロスルフロンメチルを含有する水稲除草剤としては、

オークス剤(カフェンストロール+ダイムロン+ハロスルフロンメチル+ベンゾビシクロン)
ハイカット粒剤(JA品はサンパンチ粒剤 シハロホップブチル+ジメタメトリン+ハロスルフロンメチル+ベンゾビシクロン)

などの製品があります。



ビスピリバックナトリウム塩の雑草殺草スペクトラムについて


ビスピリバックナトリウム塩(KIH-2023)は、クミアイ化学工業㈱等が作り出したピリミジニルカルボキシ系の除草成分。
除草効果と抑草効果(土壌処理効果はほとんどない)の2つの作用を有する茎葉散布型の除草剤です。
作用機構はアセト乳酸合成酵素 ALS を阻害。
低薬量でクサネムなどに対して高い除草効果を有します。

ビスピリバックナトリウム塩を含有する水稲除草剤としては、2020年現在、JA品目のノミニー液剤(ビスピリバックナトリウム塩単剤)のみとなります。
クサネムとイボクサの専門剤として販売されている製品です。


■ノミニー液剤で効果が確認されている雑草
イネ科雑草
ノビエ、芽日芝、エゼガヤ、エノコログサ、スズメノテッポウ、スズメノカタビラ
非イネ科雑草
クサネム、タカサブロウ、スベリヒユ、オオニシキソウ、タネツケバナ、ノミノフスマ、コゴメガヤツリ、アオゲイトウ、オオイヌタデ、チョウジタデ

これらに有効である事が確認されています。


ノミニー液剤の登録は、移植後30日~クサネムの草丈40㎝以下(九州は30㎝以下)、イボクサの茎丈30㎝以下、但し、収穫60日前までの適用となっていますが、安定した効果と薬害を発生させない為に、移植30日以降でクサネムの草丈が40㎝以下(茎が堅くなる(木化)前)イボクサの茎丈が30㎝以下で散布する事を推奨しています。
また、幼穂形成期から乳熟期の水稲には、出穂・籾の品質に影響する恐れがある為、この時期には使用しないよう推奨されています。

ノミニー液剤の散布適期は、移植後30日後~50日までが目安です。
上記の条件に見合うタイミングで処理をしましょう。
但し、高温条件下では薬害のリスクがあるため、注意が必用です。


水管理や除草剤処理のタイミングを損なわない限り、このような専門剤に頼る必要はありませんが、一般小売店では扱えない商材となっていますので、必要な場合はJAへお問い合わせ下さい。

基本的には初期剤または初中期一発剤、または中期剤の成分が効いていて、水田に水がしっかり入っていれば、クサネム等の雑草に困る事はそうそうありません。
また、イボクサについても白化成分剤が有効である事がわかっていますので、体系防除を行えばある程度の圃場コントロールはできます。

ノミニー以外の一般小売店が扱える専門剤については、2021年以降、コルテバ(旧ダウケミカル)より別成分剤が発売される予定となっています。



ピラゾスルフロンエチルの雑草殺草スペクトラムについて


ピラゾスルフロンエチルは日産化学㈱によって開発されたスルホニルウレア系の除草成分で、ALS阻害剤。
根部、幼芽部、茎葉基部から吸収され、ALS阻害により細胞分裂が阻害されることにより、成長停止、枯死に至ります。

ピラゾスルフロンエチルを含有する水稲除草剤としては、

アクト剤(ピラゾスルフロンエチル+メフェナセット)
アネシス剤(ピラゾスルフロンエチル+ブタクロール+ベンゾビシクロン)
アピログロウMX剤(ピラゾスルフロンエチル+ピリフタリド+プレチラクロール+メソトリオン)
ゲキテツ剤(JA品 ピラゾスルフロンエチル+ベンチオカーブ+ペントキサゾン)
シリウスエグザ剤(JA品 オキサジクロメホン+ピラクロニル+ピラゾスルフロンエチル+ベンゾビシクロン)
シリウスターボ剤(JA品 オキサジクロメホン+ジメタメトリン+ピラゾスルフロンエチル+ベンゾビシクロン)
スパークスター剤(JA品 エスプロカルブ+ジメタメトリン+ピラゾスルフロンエチル+プレチラクロール)
ホクト剤(シハロホップブチル+ジメタメトリン+ピラゾスルフロンエチル+プレチラクロール)
ロータスMX剤(ピラゾスルフロンエチル+ピリフタリド+プレチラクロール+メソトリオン)

等の製品があります。



ピラゾレートの雑草殺草スペクトラムについて


ピラゾレートは、現在の三井化学アグロ㈱が開発したピラゾール系の除草成分です。
カロテノイド生合性阻害剤(HPPD阻害剤)であり、新葉の白化(クロロシス)作用があります。
雑草の幼芽部や幼根部から除草成分が吸収される事で作用します。
栄養飢餓状態で枯殺する成分である為、効果の発現としては遅効性です。

幅広い雑草に対して効果があり、稲への安全性も高いといった特徴があります。
特に種子発生の雑草に対して高い効果があります。
ヒエ、コナギ、カヤツリグサ、アゼナ、ホソバヒメヒソハギ、イヌホタルイ、マツバイなど。
また、多年生雑草(特にオモダカ)にも卓効です。

ピラゾレート自体は水に溶けにくい成分ですが、一旦水に溶けると速やかに土壌粒子に吸着され、土壌表層に処理層を作ります。
残効は比較的長い成分ですが、水持ちの悪い圃場や水の移動が激しい水田だと、水に溶けた成分が動いてしまって効果が劣る場合もありますので、圃場の状態には注意して下さい。

ピラゾレートと他の白化剤との組み合わせは、イボクサ等の難防除雑草に相乗効果が出る事も確認されています。

ピラゾレートを含む水稲除草剤としては、

アールタイプ剤(ピラゾレート+ベンゾビシクロン+メタゾスルフロン)
イネキング剤(ピラクロニル+ピラゾレート+ベンゾビシクロン)
ウリホス粒剤(ジメタメトリン+ピラゾレート+プレチラクロール+ベンフレセート)
ウリティモZ剤(2021年以降発売予定 シクロピリモレート+ピラゾレート+プロピリスルフロン)
カミオンMX剤(ピラゾレート+プレチラクロール+メソトリオン)
キクンジャー剤(ピラゾレート+プロピリスルフロン)
クサウェポン剤(2021年以降発売予定 シクロピリモレート+トリアファモン+ピラゾレート)
サンバード粒剤(直播剤 ピラゾレート単剤)
シュナイデン剤(JA品目 ピラゾレート+ベンゾビシクロン+メタゾスルフロン)
ジカマック粒剤(直播剤 ピラゾレート+ベンゾビシクロン+メタゾスルフロン)
スウィープフロアブル(初期剤 ピラゾレート+ペントキサゾン)
スラッシャ粒剤(ジメタメトリン+ピラゾレート+ブロモブチド+プレチラクロール)

などといった製品があります。



ピリフタリドの雑草殺草スペクトラムについて


ピリフタリド(NOJ-100)は、シンジェンタが開発したイソベンゾフラン環を持つピリミジルチオ安息香酸系の除草成分。
分岐鎖アミノ酸の一種であるバリン、ロイシン、イソロイシンの生合成に関与する植物に特有のアセトラクテート合成酵素(ALS)の働きを阻害し、たんぱく質代謝に異常をきたす事で雑草を枯殺します。

ピリフタリドは生育初期のノビエ根圏が集中する土壌表層に速やかに、安定した処理層を形成し、土壌粒子や有機物に吸着します。
水田表層に安定的にとどまり、土壌中の移動性が少ないといった作用が有ります。
また、ピリフタリドの分子は、土壌吸着状態と脱着・水溶液状態の平衡状態を続ける為、水変動に強く、残効が続くといった特徴が有ります。

漏水田や水持ちの悪い圃場のイネ科雑草対策に有効な成分です。


ピリフタリドを含入する水稲除草剤としては、

アクシズMX粒剤(中期剤 ピリフタリド+メソトリオン+メタゾスルフロン)
アピログロウMX剤(ピラゾスルフロンエチル+ピリフタリド+プレチラクロール+メソトリオン)
オシオキMX粒剤(中後期剤 アジムスルフロン+ピリフタリド+メソトリオン)
ジャンダルムMX剤(ピリフタリド+ピリミスルファン+メソトリオン)
ロータスMX剤(ピラゾスルフロンエチル+ピリフタリド+プレチラクロール+メソトリオン)

などの製品があります。

ジャンダルム剤は2019年度に粒剤が、2020年度よりジャンボ剤、豆粒剤が発売となっています。
ノビエ3葉期以上の初中期一発除草剤は近年の温暖化に合わせて増えてきていますが、フロアブルのように使える豆粒剤もある為、面白い製品だと思います。
これまで豆粒剤はJA品目の専売特許品という感じで、一般小売店で扱えた豆粒剤は廃盤となってしまったムソウ剤くらいしかありませんでしたが、近年はこのジャンダルム(ノビエ3.5葉期)と三井化学㈱のアルファープロ剤(ノビエ2.5葉期)があります。
豆粒では無いですが、豆粒のように拡散する日本農薬㈱のツルギ剤(ノビエ2.5葉期)などもあり、拡散の仕方を含め、製剤も少しずつ変化してきています。



ピリミスルファンの雑草殺草スペクトラムについて


ピリミスルファン(KIH-5996)は、クミアイ化学工業㈱等が開発したスルホンアニリド系の除草成分です。

水稲に対する安全性が高く、低薬量でノビエをはじめとする一年生雑草や、ミズカヤツリ、ウリカワなどの多年生雑草に対しても除草活性があります。

SU抵抗性雑草や、オモダカ、クログワイ、コウキヤガラ、シズイなどの難防除雑草に対しても高い効果が有ります。
一方でイボクサや一部のSU抵抗性バイオタイプに対しては効果が劣る事がわかっています。

有効成分は雑草の根部、茎葉基部から吸収され、分岐鎖アミノ酸(バリン、ロイシン、イソロイシン)の生合成酵素であるアセトラクテートシンターゼ(ALS)を主に阻害する事で雑草を枯殺します。

ピリミスルファンはスルホニルウレア系(SU剤)と同じ作用点を有しますが、ALSとの結合様式が異なる為、SU剤に対して感受性が低下した雑草に対して有効とされている優れた除草成分です。

ピリミスルファンの作用としては、生育抑制タイプのやや遅効的な作用を有します。
雑草発芽前に処理すると、雑草は発芽して少し成長しますが、ピリミスルファンを取り込んだ雑草はその後生育が抑制され枯死に至ります。

ピリミスルファン自体は、水溶解度が高い為、土壌吸着力は低い化合物です。

JA品目の除草剤をはじめ、このあたりの処方コントロールはしていますが、原体の特性だけに着目すると、漏水田やオーバーフロー等の水変動が激しい圃場向きの成分ではありません。
ピリミスルファンの効果を安定させる意味でも、ピリミスルファンを含有する水稲除草剤を使用する際は、水管理には注意して下さい。


ピリミスルファンを含入する水稲除草剤としては、

アトトリ剤(JA品目 中後期剤 ピリミスルファン単剤)
ガンガン剤(JA品目 ピリミスルファン+フェノキサスルホン)
ゴール剤(ピリミスルファン+フェントラザミド)
ザンテツ剤(JA品目 ピリミスルファン+ベンゾビシクロン)
シアゲMF剤(中後期剤 MCPB+ピリミスルファン+メタミホップ)
ジャンダルムMX剤(ピリフタリド+ピリミスルファン+メソトリオン)
ツイゲキ剤(JA品目 中後期剤 シメトリン+ピリミスルファン+フェンキノトリオン)
ナギナタ剤(JA品目 オキサジクロメホン+ピリミスルファン+ベンゾビシクロン)
ベストパートナー剤(JA品目 ピリミスルファン単剤)
ベッカク剤(JA品目 ピリミスルファン+フェノキサスルホン+フェンキノトリオン)
ベンケイ剤(JA品目 ピリミスルファン+フェノキサスルホン+ベンゾビシクロン)
ヤイバ剤(JA品目 ピリミスルファン+フェントラザミド)
ヤブサメ剤(JA品目 ピラクロニル+ピリミスルファン+フェノキサスルホン)

などといった製品が有ります。




ピリミノバックメチルの雑草殺草スペクトラムについて


ピリミノバックメチル(KIH-6127)はクミアイ化学工業㈱が開発したピリミジルオキシ安息香酸系の除草成分で、アセト乳酸合成酵素の阻害による生育阻害で雑草を枯死させます。

ノビエに卓効を示し、殺草適期幅が広く、長期間ノビエの発生を抑えるといった特徴が有ります。

ピリミノバックメチルを含む水稲除草剤としては、

エンペラー剤(JA品目 ピラクロニル+ピリミノバックメチル+フェンキノトリオン)
オサキニ粒剤(イマゾスルフロン+ピリミノバックメチル+ブロモブチド)
クミメートSM剤(JA品目 MCPB+シメトリン+ピリミノバックメチル+ベンフレセート)
トップガン剤(JA品目 ピリミノバックメチル+ブロモブチド+ベンスルフロンメチル+ペントキサゾン)
パットフルエース剤(JA品目 オキサジクロメホン+クロメプロップ+ピリミノバックメチル+ベンスルフロンメチル)
ヒエクリーン剤(JA品目 ピリミノバックメチル単剤)
ヒエクリーンバサグラン剤(中後期剤 ピリミノバックメチル+ベンタゾンナトリウム塩)
マスラオ剤(イマゾスルフロン+ピリミノバックメチル+フェンキノトリオン)
ワンステージ粒剤(中後期剤 ピリミノバックメチル単剤)

などといった製品が有ります。



フェノキサスルホンの雑草殺草スペクトラムについて


フェノキサスルホン(KIH-1419)は、クミアイ化学工業㈱などが開発したイソキサゾリン系の除草成分。

ノビエを主対象とし、一年生広葉雑草、一部の多年生雑草にも有効な成分で、環境や水変更による影響を受けにくく残効に優れているといった特徴が有ります。

フェノキサスルホンを含有する水稲除草剤としては、

アルファープロ剤(フェノキサスルホン+ブロモブチド+ベンスルフロンメチル)
オオワザ剤(JA品目 フェノキサスルホン+ベンスルフロンメチル+ベンゾビシクロン)
ガンガン剤(JA品目 ピリミスルファン+フェノキサスルホン)
クミスター剤(JA品目 フェノキサスルホン+ブロモブチド+ベンスルフロンメチル)
ベッカク剤(JA品目 ピリミスルファン+フェノキサスルホン+フェンキノトリオン)
ベンケイ剤(JA品目 ピリミスルファン+フェノキサスルホン+ベンゾビシクロン)
ヤブサメ剤(JA品目 ピラクロニル+ピリミスルファン+フェノキサスルホン)

等といった製品が有ります。



フェンキノトリオン(エフィーダ)の雑草殺草スペクトラムについて


フェンキノトリオン(一般名:エフィーダ)は、クミアイ化学工業㈱とJA全農が共同開発した除草成分。

光合成電子伝達経路のプラストキノンの生合成を阻害する事で、関節的にカロテノイド生合成経路が遮断され、クロロフィルが分解されることにより、雑草が白化、枯死します。
いわゆる新しいタイプの白化剤です。

これまであった一部の白化剤(テフリルトリオン、メソトリオン、ベンゾビシクロンといった4-HPPD阻害剤)が感受性を示す「やまだわら」、「とよめき」、「タカナリ」、「モミロマン」、「ミズホチカラ」、「ハバタキ」、「おどろきもち」、「ふくおこし」、「えみだわら」、「もみゆたか」)に対して高い安全性が確認されています(その他の飼料用米については個別に確認が必用)。

コナギ、ミズアオイ等の広葉雑草、ホタルイやコウキヤガラ等のカヤツリグサ科雑草、SU抵抗性雑草に対して高い効果があり、水稲に対する安全性が高いといった特徴も有ります。


フェンキノトリオンを含む水稲除草剤としては、

アバンティ剤(JA品目 トリアファモン+フェンキノトリオン+フェントラザミド)
エンペラー剤(JA品目 ピラクロニル+ピリミノバックメチル+フェンキノトリオン)
カウンシルエナジー剤(トリアファモン+フェンキノトリオン+フェントラザミド)
カウントダウン剤(JA品目 トリアファモン+フェンキノトリオン+フェントラザミド)
ゼータプラス剤(2021年以降発売予定 フェンキノトリオン+プロピリスルフロン)
ツイゲキ剤(JA品目 シメトリン+ピリミスルファン+フェンキノトリオン)
プライオリティ剤(JA品目 トリアファモン+フェンキノトリオン)
ベッカク剤(JA品目 ピリミスルファン+フェノキサスルホン+フェンキノトリオン)
ベルーガ剤(JA品目 ピリミノバックメチル+フェンキノトリオン)
マスラオ剤(イマゾスルフロン+ピリミノバックメチル+フェンキノトリオン)

などといった製品が有ります。



フェントラザミドの雑草殺草スペクトラムについて


フェントラザミドは現在のバイエルクロップサイエンス㈱が開発した酸アミド系の除草成分。

雑草の根部、茎葉基部より吸収され、雑草の成長点に作用し、細胞分裂及び伸長を阻害して雑草の生育を停止・枯死させます。

ノビエに対して高い効果があり、アゼナ類やミゾハコベ、コナギなどの一年生雑草にも効果を示します。
ノビエに対する残効性が長いのも特徴です。
移植深度に左右されず、水稲に対して高い安全性が有ります。


フェントラザミドを含有する水稲除草剤としては、

アバンティ剤(トリアファモン+フェンキノトリオン+フェントラザミド)
イノーバDXUP剤(ダイムロン+フェントラザミド+ブロモブチド+ベンスルフロンメチル)
イノーバトリオ剤(フェントラザミド+ブロモブチド+ベンスルフロンメチル)
カウンシルエナジー剤(トリアファモン+フェンキノトリオン+フェントラザミド)
カウントダウン剤(JA品目 トリアファモン+フェンキノトリオン+フェントラザミド)
クサトリーBSX剤(フェントラザミド+ベンスルフロンメチル+ベンゾビシクロン)
クサトリーDX剤(フェントラザミド+ブロモブチド+ベンスルフロンメチル)
ゴール剤(ピリミスルファン+フェントラザミド)
シグナス剤(JA品目 テフリルトリオン+フェントラザミド+メタゾスルフロン)

などといった製品が有ります。



まとめ

という事で、今回も水稲除草剤の成分スペクトラムについて紹介してきました。

次回はフ行の除草剤成分の続きからについてご紹介しようと思います。

成分特長等は、メーカーさん等の資料を基に書き綴っています。

水稲除草剤選定の参考にして頂ければ幸いです。


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